日本が「負」動産だらけになるかもしれない将来

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全都道府県で家が余っている。
とくに12県では、家の数が世帯数に対して2割以上多い。
どうして家が余っていて、家が余るとなにが問題なのか。

家が余る原因

まず考えられるのは人口減少。
人口が減っても、ひとり暮らしの増加で世帯数は増えてきた。
けれども、2023年には世帯数もピークを迎えると予測されている。

次に、住宅をつくる側の収益構造。
建設業界は
つくる、売る、壊す、つくる、売る…を繰り返して収益をあげている。
いや、繰り返していないと収益があがらないから仕方がないのだ。
さらに日本の都市計画は外国にくらべて規制がゆるい。
家をどんどん建てやすい構造でもある。

さらに、消費者の新築信仰が重なる。
日本人は新築を好む人が多い。
日本は海外にくらべて新築住宅の流通割合が高い。
逆に、中古住宅の流通割合は低い。
だから建てつづけられるし、売れつづける。

人口が減っているのに、家はどんどん建つ。
新築ばっかり売れていく。
だから中古住宅が余っていく。

家が余ったらどうなるの

家は手入れしないと劣化も早まる。
それに雑草、虫、害獣が発生するかもしれない。
そうなったらご近所さんにも迷惑がかかる。

過疎化が進む街では、
あっちも空き家、こっちも空き家で
街の景観が悪くなる。

空き家が増えると犯罪も増える。
不法侵入、ゴミの不法投棄、放火、薬物栽培など。
犯罪の拠点にもなりうる。

空き家対策

所有している家の場所(地域)にもよるけれど
便利の悪い場所だったり、管理するのも大変な状況の空き家なら
家族に遺さない選択もある。
きちんと話し合うこと。

相続した側は、住んだり貸したり利用するなら良いけれど
その予定もないなら売却する、空き家バンクを利用する。
空き家バンクは空き家を貸したい人と借りたい人をつなげるサービス。
自治体主体で運営している。

これからマイホームを持つならは新築を選ばない。
中古物件をリノベーションして住む手段だってある。
リノベーションすれば、
少なくとも建物の内側は新築レベルの家になる。

政府も中古物件の流通を後押ししていて、
住宅ローンの減税や
リノベーションでも減税の対象になりうる。

実際、コロナ禍で住環境を見直す人が増えて
中古物件の価格も上昇した。

進む淘汰と先への気配り

人口減少は進むし、過疎化が進む地域はどんどん進むと思われる。
人が暮らす地域、住まない地域、淘汰が起きると予想される。

住宅業界も「建てて売って壊して」は通用しなくなるし
国が中古物件の流通支援だけじゃなく
新しく建てることに対して「規制」しはじめたら
住宅業界も淘汰が進むだろうね。

「負」動産と書いている記事を見たけれど
遺さない気配りとか、
遺っても困らないようにする工夫とか
処分が簡単じゃないものだからこそ
将来への気配りも大切。

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