GDP(Gross Domestic Product)は日本語で国内総生産といいます。
その国で、一定期間にどれだけのモノやサービスが売れたか=儲け を表す値です。
たとえば50円で仕入れた小麦粉でパンをつくって150円で売るとします。
1年間で1,000個売れたら、10万円の儲けです。
日本中の「儲け」の総額が、その年の日本のGDPです。
景気規模を知るためのポピュラーな指標で、「豊かさ」を測る指標ともいわれます。
GDPを見るときは、どちらかというとGDPの数値そのものよりもGDP成長率、1人あたりGDPに注目です。
名目GDPと実質GDP
GDPは名目GDPと実質GDPの2種類があります。
たとえば2021年に100万円で売れた車が、2022年に120万円になっているとしましょう。
2021年と2022年で車が売れた台数は同じだったとしても、車1台の値段が10万円上がっているのでGDPの値も変わってきます。
物価の動きをのぞいて、比較しやすくした数値を実質GDPといいます。
世界各国のGDP
2021年度のGDP世界トップ5は
1位:米国
2位:中国
3位:日本
4位:ドイツ
5位:イギリス
日本のGDPはおよそ540兆円で、第3位です。
2010年までは米国に次いで第2位でしたが、中国がランクアップして第2位になって以来、第3位の座をキープしています。
GDP成長率
1年間でどれぐらいGDPが増えたかを示すGDP成長率。
日本はここ10年ほど、だいたい2%以下の水準で推移しています。
マイナスの年もありました。
IMF(国際通貨基金)によると、
先進国では1~3%、新興国では5~7%が適切な成長率と判断されています。
世界平均では3%が適切な水準ともいわれています。
日本は近年、成長率1%に満たない年もあり、
経済的にあまり成長できていないといえるでしょう。
1人あたりGDP
GDPの世界トップ5を見ましたが、各国、人口がまったく違います。
GDPを人口で割った数値が1人あたりGDPです。
米国は7位、日本は27位、中国は62位と大きく順位を落としています。
1人あたりGDPのトップはルクセンブルク、次いでアイルランド、スイスと続きます。
一般的に人口が多い=働き手が多いと考えられるので
人口が多ければGDPも押し上がるはずです。
1人あたりGDPを見ると
国民1人1人がどれだけの儲けを生んでいるかが分かり、
その国の経済的な豊かさを知る指標といわれています。